2019年5月28日火曜日

妙本寺 #2 祖師堂編

先の墓のシーンから純子が追われてきた場所は墓と同じ鎌倉の妙本寺祖師堂の脇。
 ハサミジャガーの背後は祖師堂前の二天門の屋根。
ハサミジャガーの背後は2002年に日蓮聖人像が建てられ少し状況が変わっている。右端に映る蘇鉄の植え込みが当時のままだと思われる。
縁側の先に見えるのが妙本寺の開基、比企大学三郎能本の一族が祀られた墓。
着地したかなり古そうな石段は現在立ち入り禁止になっていてすっかり歩けない状態に。ここは先の比企一族の墓の脇にあり上にも墓石があるようだが誰のものなのかは分からなかった。
先の階段から見下ろすアングルだが階段が上がれない上に木で遮られるため脇の土手から。対比の画像では分かりにくいが戦闘員の背後の溝が確認出来る。
 ハサミジャガーの左背後に見切れている古碑は仙覚という鎌倉時代の僧侶がこの場所で万葉集の研究をしたという「万葉集研究遺跡の石碑」。現存している。
 V3の背後に乾燥させているのか太い柱材が置いてあるが現在も縁の下に何本か置かれていた。格子の中に置かれているのが見えるだろうか。
前回の記事にも書いたが自分なりに少し気づきがあって調べていたタイミングでころころがたがたさんでここを取り上げて頂けた。
それまで情報が映像しか無いものの、恐らく同時撮影している1、2話のロケ地のいずれかに近い場所だろうという推測はしていた。何年か前に1話ラストに江ノ島ロケがあることからEROOYAJIさんから鎌倉も有り得る、という助言もいただき、鎌倉から川崎北部、稲城周辺から八王子、相模原、青梅とひたすらGoogleマップで寺を探し続けていたがまさか鎌倉でも指折りの名刹だったとは思いもしなかった。ころがたさんのブログによると変身忍者嵐第17話以外に好き!すき!!魔女先生第23話にも使われているそうで、そちらから検索するところがたさん以外にも魔女先生のロケ地が妙本寺だという事を取り上げてるブログも見つかった。魔女先生のDVDは所有していて観てたはずなのにまさか一緒とは思わず一致していませんでした。お恥ずかしい…
ころがたさん、EROOYAJIさんはじめ色々ご助言いただいた皆様にお礼申し上げます。

妙本寺 #1 墓参編

「父さん、母さん、雪子。俺は身勝手な行動で人間の体を失いました。この体は人々の平和を守ることに使うことでお許しください」
ハサミジャガーにより惨殺された家族の墓の前で決意する風見。
風見家の墓は鎌倉の日蓮宗最古の古刹、鎌倉の妙本寺の墓地で撮られている。手前の墓地の外柵の特徴が一致する。
 風見家の墓があった場所は当時は空き地だったようだ。現在ではご覧のように墓石が建っている。
 図らずも風見の家族が殺されるきっかけとなってしまった純子も墓にやってきた。
純子の手前の墓石に掘られた戒名が当時より増えていることに時の経過を感じる。
 風見の左後ろの背の高い墓地が回葬(墓の引っ越し)したのか墓じまいしたのか空き地となっていた。墓は増えることはあっても減るイメージがあまり無かったので少し驚いた。
 風見家の墓の向かって右の墓は当時ままで灯篭、墓誌の形状が一致する。その隣の格子状の外柵が先述の無くなった墓の物。かなり大きかった事が分かる。
 風見の右に映る隣の墓の柱の形状が一致している。
 協力を申し出るも断れ失意のまま墓を去ろうとする純子。
このシーンで純子の後方に見える古い墓が妙本寺開山のきっかけとなった鎌倉幕府2代将軍源頼家の娘媄子の墓。撮影当時はかなり質素な造りだったが現在は周りを綺麗に整備されている。
長らく特定出来ていなかったこの墓だったが同一の場所だと推定していながら同様に未特定のハサミジャガー戦の寺が変身忍者嵐第17話でも使われていた事に気付いた。そこから検索を続けたが自力では見つけきらなかったところ、よく参考にさせていただいているブログころころがたがたさんでこの寺が取り上げられ墓も併せて特定に至った。本来、本編撮影時期に合わせ1月頃に行くとベストなのだろうが矢も盾も堪らず先日現地へ足を運んだという次第である。
これに続き次回はハサミジャガー戦の妙本寺祖師堂を取り上げる予定。

2019年5月20日月曜日

新宿3丁目

バダル弾を受け朦朧としながら彷徨う風見。
ここは新宿駅南側を通る甲州街道の陸橋。東南口の拡張工事で景観が大きく変化している。風見の左後ろ、コートを着た人物がいるあたりに新宿3丁目に降りる階段があったが90年代に拡張工事の際に姿を消した。
そのままカメラを過ぎて甲州街道を西に向かう。当時は高い建物が無かったが現在は左手に新しいバスターミナル、バスタ新宿が出来た。
バダル弾の影響で力が制御出来ず彷徨う風見。
ゲリラ撮影なのか手持ちのカメラの揺れる映像だがよく見ると後方に中村屋の看板が確認出来る。中村屋はこの映像ほど大きい看板こそ出ていないが今も同じ場所に在る。また道のカーブの具合、赤い消火栓標識柱から恐らくここだろうと思える場所から撮影してみた。
 緑とオレンジのテント屋根は現在と同じカワノビルの物と思われる。
動揺して彷徨う風見に怪しい男の指示で偶然を装いぶつかるジュン。
ここは新宿3丁目の交差点。背後の建物はロゴから分かるように新宿伊勢丹本店。
 事の顛末を見ていた派出所の警官が飛び出してきた。
映っているのは実際の派出所で現在も僅かに位置を移動して稼働中。なお、この追分派出所はこの撮影の2年前(1971年12月24日)に新左翼による爆弾テロで警官と通行人合わせて9人が負傷するという「新宿クリスマスツリー爆弾事件」が起きた現場。
また、横断歩道の向こうに見えているのはJTB東京新宿支店。当時の映像にも旅行クーポンの文字が確認出来る。
 風見を咎める警官の背後に映るのも伊勢丹の壁面だがぶつかった横断歩道からは見通せない南面の壁が見えていることから少し移動して演技していると思われる。

2019年5月18日土曜日

東映パレス/絵里奈

映画館のポスターを眺めるジュン。田舎から出てきた娘が「海軍横須賀刑務所」を見るかどうかは別として場所は新宿東映会館。現在は東映系のシネコン新宿バルト9になっている。「海軍横須賀刑務所」は1973年11月の公開で撮影時は公開から少し経ってからの頃だろうか。隣には当時人気だった「ヤングおー!おー! にっぽんのじょうしきです!」(こちらも73年11月の公開)のポスターも確認出来る。
 看板には「新網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義」が。こちらは72年公開の作品なのでタイミングを考えると再上映していたのだろうか。
バルト9のそこには6月公開予定の「ガールズ&パンツァー最終章」の看板が掛かる。
 ジュンがウィンドーを覗いていたブティックは先述の地下駐車場からすぐ直近の地下街にあったブティック絵里奈。周囲の映り込みから判断して恐らく眼鏡店の入ってる場所だと思われる。
隣店舗とのシャッターの間にある防火扉枠の位置が一致している(ように思える)。
ブティック店内から映る対面の店舗。非常口灯の位置で判断したが現在ある防火扉が当時の映像では映っていない。もしかしたら地下街の中洲で前後に開いた店舗なので180度反対側だったかもしれない。