2021年12月21日火曜日

ブリジストン奥多摩園

正一の姉、正子を拐ったデストロン のアジトに向かう風見
仮面ライダーV3も放送スケジュールの半ばとなり原点回帰を狙い初期エピソードの脚本の焼き直しとして仮面ライダー第4話「人喰いサラセニアン」が使用されている。本家第4話ではお台場の第三台場が使用されていたがこの回では青梅にあるブリジストンの社員保養施設「ブリジストン奥多摩園」が使用されている。映像から川沿いにある印象からエピソード冒頭に登場する「東京サマーランド」周辺のあきる野市だと思いサマーランドのある秋川沿いを探していたが実際は多摩川の上流にあるこちらの施設だった。70年代にはわりと撮影に使われていたようで特撮ではアイアンキング、快傑ズバット、一般のドラマではプレイガール、特別機動捜査隊等で確認出来た。元は大正時代に開業した青梅鉄道楽々園という行楽施設だったが戦後にブリジストンが購入、社員向けの保養所として使われている。秋には紅葉が見事な庭園は一般にも有料(200円税別 2020年時点)で開放されていて見学する事が出来る。HP等は無く冬季は休業している時期があるようなので電話で確認が必要。
風見が走ってきたのは園の前の多摩川の河川敷。

一部建て替え、改修等は受けているものの建物が現存している。
潜入を試みるも戦闘員に襲われる風見
戦闘員が襲ってきたのは敷地の上流側にあるBBQ施設付近
格闘は芝生が敷かれたパークゴルフ場へ。左に見切れているのはプールの角。
のちに建てられたフェンスに遮られ見難いが後方の壺のオブジェが現存している。
プールは残っているが訪れたのが春先(ちょうど冬季の休業明けだった。)で水は張られておらず現在も使用されているかは不明。フェンスが作られた事でプールサイドが狭くなったようだ。
出典:仮面ライダーV3 第39話「人食い植物 バショウガンの恐怖!!」毎日放送/東映 1973年11月10日放送

2021年8月17日火曜日

京王相模原線多摩川橋梁

 ヨロイ元帥の謀略により処刑されそうになった結城だったが既の所を助手の科学者たちの手によって助け出される。しかし、助手たちもデストロンに追われる身となってしまった。
逃げた助手を探すデストロンの車が走っていたのは多摩川沿線道路の稲田堤辺り。二ヶ領上河原堰堤のやや上流で劇中も僅かながら堰堤が見切れる。

瀕死の結城の為に助手の片桐の妹、幸江が呼ばれたがカマクビガメに追い詰められてしまう。
地下水道から脱出し、上を通っていた鉄道橋に逃れるライダーマンと幸江。橋の上でV3も登場しライダーマンと共にカマクビガメとの戦闘が始まるが…
この戦闘シーンが撮られた橋は東京都港湾局専用線だった旧晴海橋梁。既に廃線になっているが2024年頃には遊歩道として利用されるそうで現在補強工事が行われている。
だが、晴海橋梁は隅田川の河口に掛かっていて劇中のように橋の下から見上げて撮影するような場所は当時も今も存在しない。では、橋を見上げるライダーマンと幸江はどこにいたか。実はここは生田スタジオから近い京王相模原線多摩川橋梁の下、多摩川の河原で撮影されていた。偶然だろうが橋桁のトラスが同じようなブルーグレーの塗料で塗られているのもあり意識して観ていなければ橋が別の場所だとは気づかないだろう。当時の講談社がここの多摩川の土手に立つライダーマンが撮影されている。
晴海橋梁ではこのように見上げるのは困難だが実際は平坦な多摩川の土手にいる。
出典:仮面ライダーV3 第43話「敵か味方か?謎のライダーマン 」毎日放送/東映 1973年12月8日放送

2021年3月22日月曜日

鶴川病院

 黒いサンタクロースにより拉致された子供たちはV3の手により助け出された
助け誰たひろしが治療を受けていたのは鶴川団地中央通りにあった鶴川病院。現在、跡地にはマンション レクセル鶴川が建つ。
デストロンに不信が募る結城は負傷した風見に代わって子供たちを助けようと藤兵衛に連絡を取る
結城が電話をかけていた公衆電話は鶴川病院前にある鶴川中央公園の一角にある。当時とは周辺が整備されているようだが同じ場所に電話ボックスが現在も設置されている。

▼公衆番号
出典:仮面ライダーV3 「ライダーマンよ どこへいく?」毎日放送/東映 1973年12月29日放送

2021年2月19日金曜日

道了堂

デビルスプレーの解毒剤を手に入れる為、捕らえたクサリガマテントウにアジトまで案内させる風見
アジトの入り口に使われた廃墟は八王子市鑓水にあった廃寺。稲川淳二の怪談でも広く知られた曰く付きの物件で地元では心霊スポットとして知られている。現在も跡地に基礎の石畳が残っている。

出典:仮面ライダーV3 第18話「悪魔の裏切り あやうしV3!」毎日放送/東映 1973年6月16日


2021年2月8日月曜日

川崎生田南郵便局

デストロンの秘密部隊を目撃した工藤兄弟はライダー隊本部に電話する
兄の俊一が電話をかけている電話ボックスは生田南郵便局前交差点にあるもので現在も同じ場所に存在している。
出典:仮面ライダーV3 第25話「怪奇!!デストロンレインジャー部隊」毎日放送/東映 1973年8月4日放送


ダイエー向ヶ丘店屋上

デストロン特殊部隊を目撃した工藤兄弟を狙うカマキリメラン
カマキリメランが立っているのは2020年9月をもって閉店したダイエー向ヶ丘店(当時はダイエー向ヶ丘ショッパーズプラザ)の屋上。
工藤兄弟の住む志村第二マンション306号室の外観として使われたのはトーメン向ヶ丘アパートB棟は既に建て替わっている。
▼このアングルはペントハウスの屋根から撮影されていると思われるが屋根に登る術がないので下から撮影、屋上中央辺りにフェンスによる仕切りがあったことがうかがえる。
シーン冒頭でカマキリメランが立っていたのと同じ場所だが立体的な引きの絵が映える。
戦闘は2段になった屋上をつなぐスロープへ。
出典:仮面ライダーV3 第25話「怪奇!!デストロンレインジャー部隊」毎日放送/東映 1973年8月4日放送

2020年の初夏、ダイエーの建て替えがアナウンスされた。築年数を考えればその日が来るのはそう遠くないとは思っていたが初めてその報に触れた時は身内の寿命を宣告されたような気分になったのを覚えている。生田スタジオ作品でここが使われた回数は決して多くはないが特に今回紹介したV3第25話は印象的で、時々買い物に来てはわざわざ屋上に車を止めたりしていた。閉店前の最後の1週間は毎日通いその眺めを目に焼き付けた。かつては周囲に大きなショッピンセンターも無く、向ヶ丘遊園の最寄りにあり周囲の住人だけでなく遊園地帰りの行楽客が立ち寄ることも多かった事だろう。最終日の閉店後には別れを惜しむ多くの客がいつまでも建物を取り囲んで思い出話をしていた。そんな地元に愛されたショッピングセンターだった。
余談だが筆者がこの閉店数日前にこの事をV3の画像と共にTwitterに上げたところ大きな反応があり、それがきっかけではないだろうが庵野秀明氏も閉店前日に足を運んだ事をスタジオカラーのアカウントで報告されていた。